スライスの最適な打点は右足よりやや外側前方にある

 鈴木さんが、ラケットでボールを捕らえる写真7の時点と写真8のフィニッシュでのラケットの位置を、コーチの写真と比べてみましょう。
 コーチはボールを捕らえる時点では、まだ身体が横向きで、鈴木さんのように身体が開ききってはいません。また、鈴木さんの打点は、両足の中間で、おヘソの真上あたりにあるのに比べて、コーチの打点は、右足よりやや外側前方にあることがおわかりでしょうか。さらに、フィニッシュでも、鈴木さんのラケットが左足の前方にある写真8に対して、コーチのラケットは、左足より外側に来ているのがおわかりでしょう。このスイング軌道に関して、両者の違いをわかりやすく示したのが左下の写真です。
 鈴木さんは、ボールの右側にラケットを当てて、アウトサイドインに振り抜いているつもりなのでしょう。しかし、トスがおヘソの真上で、反った上体を戻しながら身体を開いてしまってからボールを捕らえているため、スイングの軌道が縦に近くなってしまっているのです。それにひきかえ、ヘンマンのスイングはアウトサイドインになっています。
 スライスサービスは、野球のピッチャーの横のカーブと同じです。横のカーブを投げるときに、ピッチャーがボールを放す位置は、身体の中心線上ではなく、もっと右側前方にあることを頭に入れて下さい。それでは、さっそく矯正に取りかかりましょう。

 


   
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