練習で薄いグリップほどスピンはよくかかることを実感する

  右足の正しい着地点は左足より右側

 この時点で注目して欲しいのは、頭の位置です。
 反り返った上半身の重心は、右足の後方で足より左側に残っているという点です。ですから、前方に振り出した右足の着地点は、バランスを取るために左足の前方か、さらに左側にならざるを得ず、結果的にラケットがアウトサイドインの軌道になってしまうのです。トッププロは左足で着地する人が多いですが、ベッカーのように右足で着地する人もおり、左足での着地が必須というわけではありません。しかし、その着地点は構えた時の左足より左側ということはなく、右側前方になっている点が大きく違います。
 ボールをこすり上げたラケットの動きの方向、すなわち、サービスを打つ方向の前方であるということが重要なのです。


  4つの異なるグリップでサービスを打ってみよう


 まず、グリップの違いとスピンのかかり具合を実感していただきましょう。
 サービスをする位置にしゃがみ込んだ姿勢をとり、トップスピンサービスを打って、アドコートに入れて下さい。この時、セミウエスタン、イースタン・フォアハンド、コンチネンタル、イースタン・バックハンドの順に、厚いグリップから薄いグリップに変えてサービスを打ってみて下さい。
 ただし、ストロークではないので、いつものサービスの時のように、ゆるく握ってスナップを利かしてサービスを打って欲しいのです。足は動かないので、宮下さんもイメージ通りのサービスができるはずです。どうですか。薄いグリップほどスピンがよくかかることがおわかりでしょう。
 今度は、グリップをコンチネンタルに決めて、この姿勢から連続して10球、サービスをトップスピンで入れることができるようになるまで練習して下さい。これが矯正法の第1段階です。

 

   
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