動作がスムーズに行かない原因はバックスイングにある

 それでは、なぜ一連の動作が若林さんの言うように、『スムーズに行かない』のでしょうか。その原因は、どこにあるのでしょうか。答えは、ずばりバックスイングに原因があります。左のコーチのフォアハンドストロークと比較して下さい。
 コーチは、ボールの高さに合わせてバックスイングの高さを保っているのに、若林さんは高いボールであれ(写真10)、低いボールであれ(写真11、12)、バウンドが異なるどんなボールに対してもお構いなしに、いつもラケットをすぐ下げて(写真1、2)、バックスイングしていることがおわかりでしょう。
 このようなバックスイングから高いボールを打つとどうなるでしょう。ラケットを右手1本で上方に持ち上げなければならないと同時に、飛んで来るボールにタイミングを合わせて振り抜かねばなりません。ラケットを持ち上げる距離が長いので、筋肉に負担がかかるだけでなく、ボールとのタイミングを合わせることが相当難しくなるのです。若林さんが『スムーズに行かない』のも納得です。トッププロと若林さんの違いを図示すると、トッププロのスイングはループ状になっているのに、若林さんのスイングは直線的になっているとも言えます。下の2つの図を見比べてみて下さい。
 若林さんのようなプレーヤーのバックスイングを矯正するには良い方法があるので、それを紹介しましょう。


コーチのスイングに注目して下さい。ループスイングになり、
ボールの高さに合わせてバックスイングの高さを保っています

どんなボールでもラケットを低く引く若林さん


若林さんは高いボールであれ(写真10)、低いボールであれ(写真11、12)、
バウンドが異なるどんなボールに対してもお構いなしに、いつでもラケットをす
ぐ下げて(写真1、2)、バックスイングをしていることがわかります


●若林さんのスイング
若林さんのバックスイングだとラケットを右手1本で上方に持ち上げなければならないと同時に、飛んで来るボールにタイミングを合わせて振り抜かねばなりません。『動作がスムーズに行かない』のも当然です
  ●トッププロのスイング
プロのバックスイングに注目してみると、多くは上の図のようにループを描いています。こうすることで、スムーズな動作が可能となり、ボールの高さにラケットを合わせやすくなるのです

 


   
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