固定式のイスに座ってスライスを打つ
固定式のイスを用意し、球出しの人に向かい合って立ってもらいます。次に、おヘソの前方のラケットの通 過点の真上からボールを落としてもらい、スライスを打ってみて下さい。

　車イスの人のプレーをご覧になると、バックハンドのアンダースピンが上手なことが一目でわかります。 　藤木さんには、私が車イスの人たちに教えている方法を体験してもらいたいと思います。背もたれのあるイスを、シングルスのサイドラインとベースラインの交わる場所に、ベースラインと直角に置いて下さい。そして、背もたれに背中をつけて深く腰かけます。友人またはコーチに向かい合って立ってもらい、藤木さんが打つ打点（おヘソの前方のラケットの通 過点）の真上からボールを落としてもらい、バウンドしたボールを、アンダースピンで打って下さい。フィニッシュでは、打点より低くなっているか、また、ラケットが背もたれより後方になっているかがチェックポイントです。 　アンダースピンのボールが、アレーに連続して20球入るようになるまで練習して下さい。

　次の矯正法は、矯正法１と同じですが、今度はイスを背もたれのある回転イスに代えて行ないます。 　藤木さんのイメージ通りに、上体を回転させ、身体をひらいてフィニッシュする形で、トップスピンのストロークを打ってみて下さい。下から上へスイングし、打点より上でラケットをフィニッシュすることに注意します。この場合、左足で地面 を蹴ると、イスが回転して上体がひらいたイメージ通りのスイングが容易にできます。 　逆に、スライスを打つ時には、左足を使わずに固定したイスで打った矯正法１のイメージで打てばいいということがおわかりになると思います。 　この矯正法でトップスピンとスライスを交互に打ち、連続してアレーに10球入るようになるまで行なって下さい。