STEP1ドロップショットのラリーで正しい軌道を覚える
 まず、アンダースピンのラケットの軌道とフィニッシュの復習をしましょう。下の写真のように、友人とペアを組んでネットに向かい合って、サービスライン上に立ちます。そして、ドロップショットのラリーをして下さい。サービスエリアを横に二分し、斜線の部分にバウンドするように打ち、ボールの高さはネットの2倍(または主審のチェアの高さ)までのルールを行ない、ドロップショットのラリーが30球(15往復)続くまで行なって下さい。足がクローズドスタンスになると、フィニッシュでラケット面がオープンになること、グリップがコンチネンタルグリップであることを確認しながら続けましょう。

 友人とペアを組んでサービスライン上に立ち、ドロップショットのラリーを行なって下さい。スタンスやラケット面、さらにグリップを確認しながら練習しましょう

 

STEP@フェンスを使ったユニークな矯正法で正しいバックスイングとフットワークを身につける
 次はバックスイングとフットワークの矯正です。ベースラインの後方のフェンスを背にして、50センチ前方に立ってもらい、同じコートサイドのサービスライン上に相手が立ちます。そして、ワンバウンドさせたボールを、相手がストロークし、それを高橋さんがボレーするのです。最初は瞬間的に元のフォームに戻るため、バックスイングでラケットがフェンスに当たり、ボレーすることができないでしょう。ここで、左手主導でバックスイングする工夫を行なって下さい。こうすれば、左手のリーチ内しかラケットは後方に行きません。フェンスに当たらないでボレーできることがわかるはずです。この程度のバックスイングで十分であり、ボールの飛球線より高い位置から、徐々に下げてボールの高さで ホールを捕らえればよいのです。
 次はフットワークです。高橋さんの足は完全にベタ足で、ボレーで態勢が崩れてしまう傾向が大です。これは、バックスイングが大き過ぎて間に合わないだけでなく、フットワークに欠陥があるからです。スプリットステップを踏んで待機する構えの時点で、カカトを上げ、つま先で待機するようにして下さい。そうすると、細かいステップを素早く踏むことができ、大股でオープン気味なスタンスではなく、クローズドスタンスで細かいステップを踏むのも容易です。パートナーの速いボールに対して、フェンスにラケットが当たらないで確実にボレーできるようになるまで、しっかり練習して下さい。

後方のフェンスを背に約50センチ前方に立ちます

 

 

次に左足を踏み込んでボレーする練習を繰り返します


 

成功させるコツ

そこで左手主導でバックスイングして下さい。ラケットは後方に行かないのでフェンスに当たらずボレーすることができます

最初はこうなります

最初は瞬間的に元のフォームに戻るため、どうしてもバックスイングでラケットがフェンスに当たるでしょう

 

 

 

STEP3ボレーを狙った場所にコントロールする

 今度は、パートナーの人にベースライン上で打ってもらい、そのボールをボレーして狙った場所にコントロールする練習です。1球目は、フォアハンドボレーで1に打ち、そのボールをパートナーがバックに返球します。そして、バックハンドボレーで2に返球し、この後、フォアに返ったボールをドロップボレーで3に落とします。この3球連続のボレー練習をして下さい。ボレーの方向と距離のコントロールの実際的な練習方法で、これはとても効果があります。3球連続ボレーが成功して、1セットとしますが、連続して10セット成功する(ラリーミスしたら、最初からやり直す)まで練習して下さい。

 

ドクターからひとこと

ボレーはアンダースピンで上から押し込むショットです

 第1回目に登場した高橋さんから久しぶりに届いたビデオを見て、ストロークが改善されているのを知り、とても喜んでいます。
 さて、今回は、その高橋さんからストローク気味になるボレーの悩みを受けました。これを解消するために、ボレーの目的と「上からボールを押し込むショットである」ということを確認していただきました。もし、あなたがボレーでトップスピン系のボールを打っていたら、今回ご紹介した矯正法を取り入れて下さい。根気良く続ければプロのような切れ味鋭いボレーを打つことができます。

 


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