岡松さんには、まずトスの高さを矯正したいと思います。 下の図のように、椅子に腰かけ、車椅子の人のようにサービスして下さい。ジャンプはしないのですから、目や頭の高さ、腕を伸ばした時のラケットの高さは一定です。従来のように、うんと高く上げたトスから、徐々に低くして打ち、サービスのスピードと、狙ったコースの正確さの両方から判定して欲しいのです。うんと高く上げ、落下速度がどんどん増して来るボールを打つよりも、腕を伸ばした時のラケットの高さから50センチくらい上にトスして、静止状態に近いボールを打つ方が、サービスしやすいことがわかると思います。 サービスを入れることは考えないでけっこうです。トスの高さが一定になり、同じリズムでサービスできるようになるまで練習して下さい。 |
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静止状態に近いボールを打つ方が 椅子に腰かけ、車椅子の人のようにサービスしよう。うんと高く上げたトスから徐々に低くして打ち、スピードとコースの正確さの両方から判定して欲しい。最初は入れることは考えなくて良い。 |
最初のステップでトスとサービスの動作が安定したら、やはり椅子に座ったままで、トスの位置を前後に変化させて打ってみて下さい。 フラットの速いサービスを打つには前方に、入る確率を高めるためのトップスピンを打つには後方に、スライスサービスを打つには、その中間にトスするのが打ちやすいことがわかると思います。3球ずつサービスを行ない、フラット、スライス、トップスピンの打ち分けが、連続して5セット成功するようになるまで練習して下さい。 | |
フラット、スライス、トップスピンの打ち分けを成功させる 椅子に座ったままでトスの位置を前後に変化させてサービスを打ってみよう。フラットは身体の前方に、トップスピンは身体の後方に、そしてスライスはその中間にトスをする。 |
今度は、いよいよ実際に立ってサービスしてみましょう。 ステップ1と2でマスターしたトスの高さとフラットサービスのトスの位置を守りながら、ジャンプしないで80パーセントくらいの力でサービスしましょう。手首を柔らかくしてフラットサービスを打つのです。どうですか。80パーセントくらいの力で打っているのに、今までのサービスと比べて、思いもよらぬスピードが出せることを知って、きっと驚かれることでしょう。ここから先は、岡松さん独自の個性づくりの分野です。従来の上下のジャンプを前方へのジャンプに変え、着地点とベースラインの間の、どの位置にトスを上げてサービスすると、フラットの速いサービスが、またセカンドのトップスピンには、どの位置がいいか、ジャンプ分のどれくらいトスを高くすればいいのかを設計して、その練習を積んでマスターするのです。デュースコートとアドコートと、交互に3球ずつサービスし、フラット、スライス、トップスピンの打ち分けを行ない、連続して5セット成功するまで行なって下さい。これができるようになったら、ビデオを送って下さい。チェックして次のメニューを出したいと思います。 |
ジャンプしたからサービスの速度があがるとは限らない事実を知る 今回は180センチ以上の身長を持ちながら、サービスに切れとスピードがないという岡松さんの悩みを取り上げました。 |