第14章

付 録

1.関東ジュニアリーグについて

関東テニス協会ジュニア委員会では,公認ジュニアトーナメントなどで良い成績を納めたプレイヤーで構成された関東ジュニアリーグ(Aチーム・Bチーム)を運営しています。Aチームの選手選考は,関東ジュニア選手権・全日本ジュニア選手権の成績とコンピュータランキングを基準に行われます。Bチームは関東地域全体のレベルアップを計る目的で,各都県協会より推薦された選手で構成され,合宿を行っています。
リーグでよい成績を収めた選手は,海外研修に派遣されたり,(財)日本テニス協会のナショナルトレーニングセンターでの強化合宿や他地域ジュニア対抗戦に参加したりしています。

2.関東大会の都県予選出場について

関東ジュニア選手権の都県予選を兼ねる春の都県ジュニア選手権など,関東大会の都県予選となる大会には2都県以上にまたがっての申し込みはできません。個人登録で申請した所属の都県の大会1大会にのみ申し込みができます。関東大会への選手推薦は,予選に出場した都県協会から行われます。
都県予選のある大会は,予選に出場することが原則になっています。予選期間中に・日本テニス協会や関東テニス協会の正式派遣によって海外に出ているか,ダブルスパートナーが他県所属であるときのみ例外が認められます。また,都県予選の出場年齢種目,ダブルスパートナーが関東大会への推薦資料となりますので,関東大会の申し込みが都県予選出場時と異なると推薦の対象にはなりません。関東大会のダブルスに異なる都県でパートナーを組んで申し込むときは,都県予選に出場できませんので,他の公認ジュニアトーナメントなどに出場して戦績を残しておく必要があります。しかし,選考委員会で実力があると認められない限り,関東大会へは出場できません。
全国大会への出場も,同様に関東予選のステップを踏んで行うことになります。
なお,協会では,大会出場時の所属団体は,年間を通じて変更しないことが望ましいと考えています。

3.フィードインコンソレーションのやり方

フィードインコンソレーションのドローのつくり方は,本戦のドロー数に応じて多少異なります。本戦のドロー数が16,32,64,128の場合のドローのつくり方を図1,2,3,および4に示します。
フィードインコンソレーションのドローを作成する場合の基本的な方え方は
.同じ人と再び当るのを避けるようにドローを作成していきます。ドロー数32の図2を例にとると,本戦の1回戦の敗者同士が試合をし,その勝者が本戦での2回戦の敗者と当るわけですが,この場合再び同じ人と当るのを避けるため,エントリー番号の小さい順に下段からうめていきます。準々決勝の敗者についても,この考え方から図に示すように位置を決めていきます。
.本戦での Byeのエントリー番号はコンソレーションでも Byeとします。
.本戦が32のドロー数の場合には,フィードインコンソレーションの3回戦では勝ち上がった者同士で試合を行い,勝者が本戦での準々決勝の敗者と試合をすることになります。本戦のドロー数が64の場合には,コンソレーションの3回戦への進出者の決定時,および準々決勝進出者の決定時の2度,勝ち上がった者同士で試合を行うラウンドが必要になり,本戦が128のドローの場合には図4に示すように3度必要となります。フィードインコンソレーションを実施する場合,欲を言えば本戦と同じ条件で,心理状態を考慮して,できれば負けた日を避けて行い,プレイヤーが1日に3セットマッチで4試合以上行わないよう配慮して実施するのが望ましいと考えます。

      

      

 

  3.タイブレークのやり方
6ゲームオールになった場合,日本テニス協会のルールでは12ポイントのタイブレークを採用しても良い事になっています。その進め方は下に示す通りです。

(1)サービスのローテーション
a.シングルス(A対B)

第13ゲーム目(又は17ゲーム目)をサーブする順番のプレーヤーをAとし,北側に位置しているとする。

        

ここでコート・チェンジし,第13ポイント以下は第1ポイント以下に置き換え続けられる。

b.ダブルス(A:B対C:D)
第12ゲーム目(又は第16ゲーム目)にサービスしたプレー ヤーをD,第13ゲーム目(又は第17ゲーム目)にサーブする順番のプレーヤーをAとし,A:B組が北側にる。        

        

ここでコート・チェンジし,第25ポイントは以下は第1ポイント以下に置き教え続けられる。

(2)2ポイント以上の差をつけて7ポイントを先取したプレーヤー(又は組)がそのゲーム及びそのセットの勝者となり,スコアは7−6と記録される。6ポイント・オールとなったときは,一方のプレーヤー(又は組)が2ポイントの差をつけるまで続けられる。

(3)タイブレークゲームでは数字上の得点(0,1,2,3,4,……)が用いられる。

(4)各6ポイント目ごと及びタイブレークゲームの終わった時点でコート・チェンジする。タイブレークゲーム中のコートチェンジは30秒以内とする。

(5)タイブレークゲームでプレーした次のセットの第1ゲームは(1)の例で示すとプレーヤーA(ダブルスの場合はA:B組)がレシーバーとなる。

(6)タイブレークゲームはポールチェンジに関し,1ゲームに数える。

(7)ポール・チェンジがちようどタイブレークゲームのときに
来た場合は,それを次のセットの第2ゲームまで延ばす。これはニュー・ボールで最初にサーブする権利をあくまでも交互に与えるためである。

(「コートの友J より)

5.セルフジャッジのやり方

  アンパイアのつかない(セルフジャッジの)試合形式で行われるトーナメントに ついて,(財)日本テニス協会の規則で選手の義務が次のように決められています。

1.試合の前に

(1) 「ネットの高さは正しいか」,「シングルス・スティックが立っているか」等,コートが試合に適しているかどうかをチェックする。

 (2) ウォームアップの前に,トスをする。

2.判定とコール

 (1) ネットより自分の側に関する判定は,すべて自分の責任である。

(注) 自分で判定できなかったときは,そのボールはグッドである。ただし,相手にそ の判定に関してアドバイスを受けてもよいが,相手のそのアドバイスは最終とな  る。決して観客の助けを借りてはならない。

(2) 判定とコール(「アウト」,「フォールト」等)は,瞬間的に,又,大きな声と明 確なジェスチュアで行わなければならない。

(注1) シングルスのときは,一旦「アウト(又はフォールト)」とコールし,それを 「グッド」と訂正した場合,そのプレーヤーは失点する。ダブルスのときの判定と コールは,ペアのいずれか一方が行えば,それが最終となる。ただし,ペアの一方 が「アウト」(又は「フォールト」等)とコールしたが,そのパートナーが「グッ ド」とした場合,そのペアは失点する。ただし,一方が「フォールト」とコールし たが,パートナーが「レット」とした場合は「レット」となる。

(注2) 「明確なジェスチュア」とは,片方の手を大きく上へあげるものとする。

3.カウントのコール サーバーの義務
(1) 新しいポイント,新しいゲーム,新しいセットの始まる前には,サーバーは,必ず,レシーバーに聞こえるように大きな声で,カウントをコールしなければならない。

(注1) レシーバーは,サーバーのカウントコールに対して,同意を示すために,声  (「OK」,「ハイ」等)又はジェスチュア(「大きくうなづく」,「手をあげ  る」等)によって,合図をサーバーに対して送らねばならない。サーバーのコール のあと,レシーバーがサーバーに対して何の合図もなしに,サービスに対する返球 の構えに入ったら,レシーバーは,サーバーのそのカウントコールを認めたものと みなす。

(注2) カウントコールの例を以下に示す。

@ 新しいゲームの始まる前に,サーバーは必ずそれまでのゲームカウントをコール  る。

[例] 「4−3(フォー・スリー),A」(Aが4−3でリードしていることをす。)

A ポイントのカウントは,アンパイアのコールと同じでよい。ただし,次のポイント が始まる直前にコールすること。

 [例] 「15−0(フィフティーン・ラブ)」

( タイブレークのときも,アンパイアのコールと同じでよい。

 [例] 「3−0(スリー・ゼロ),A」

B新しいセットに入ったときは次のようにする。

 [例] 「1stセット,A,7−5,2ndセット,B,6-3,Now,the final set」

4.サービスのレット
 レシーバー(ダブルスの場合,そのパートナーも含む)のみがレットをコー ルできる。

5.フットフォールト
 レシーバーから見て,どう見てもサーバーがフットフォールトを犯していると判 断したときは,すみやかにレフェリー(又はコートレフェリー)を呼び,事情を説 明して,善処してもらうことができる。

6.コートを離れたいとき
 (1) 様々な理由により,試合中,一時コートを離れたくなったときは,まず,相手に  その理由を明確に説明し,その同意を得なければならない。

(注) 様々な理由とは,トイレット・エマージェンシイ,飲物等の補給,着衣の突然の 不良化等々,その選手の不可抗力による状況のことをいう。

 (2) 相手が同意しない場合は,レフェリー(又はコートレフェリー)を呼ぶことがで  きる。

7.レフェリーを呼ぶとき
 規則の法的解釈等,選手同志で解決できないような紛争発生の場合,いずれの選 手もレフェリー(又はコートレフェリー)を呼ぶことができる。ただし,レフェ  リーを呼びたい選手は,次の手続きをとらねばならない。

(a) 相手方にレフェリーを呼ぶ旨通告する。

(b) そのあと,コート外の第三者に,レフェリーにコートへ来てもらうよう依頼し,当 人はコートに残る。

(c) 依頼すべき第三者が不在の場合は,相手方への通告後,コートを離れてもよいが, その行動は迅速に行わなければならない。

8.試合が終了したら
 勝者はただちにスコアを大会本部に報告し,あわせて,使用済みボールを返却し  なければならない。

9.罰 則
 本規則に違反した者は,警告を受けたのち,ポイントを失ったり,場合によって は,失格になることがある。(注) 失点とは,当該ポイントの次のポイントを失う  ことを意味する。(注) コートを一望に見わたせるという条件で,最低2コート,  最大4コートに1名のコートレフェリーが望ましい。