ITF ONLINE  http://www.itftennis.com

総合評価 ☆☆☆☆

 




 国際テニス連盟(ITF)とその正会員と準会員の各国テニス協会は、草の根のテニスからプロのサーキットまで、文字どおり、テニスを世界のものにしてきた。『ITFオンライン』は開設されてからまだ1年も経っていない。だが、84年の歴史があり、ロンドンに本部のある国際テニス連盟のすべての面をよく表している。

 『ITFオンライン』は、ITFがオリンピックのテニス、NECデビスカップ、KBフェドカップ、NECワールドユースカップ、NTTワールドジュニアテニス、そして、35〜80歳までのベテラン選手のいろんな大会の責任者であることを教えてくれる。また、ITFはウインブルドン、全豪、全仏、USオープンの4つのグランドスラム大会と、ジャパンオープン、ホップマンカップ、国際チームテニス選手権などをむくめた5つの国際大会を公認している。

 車椅子テニスは、ここ20年間にめざましい発展を遂げた。国際車椅子テニス協会( IWTF)は、91年にITFの傘下に入った。今ではNEC国際車椅子テニスツアー は100大会以上の大会を擁するようになったが、『ITFオンライン』はこの車椅 子テニスのウェブサイトと直接リンクされている。

 テニスのルールを制定し、その権威を与えているITFはまた、ルールの実例も載 せている。例えば[規則31の1]のコーチングについて、「コーチングが遠慮がちに シグナルを送る方法でなされているとき、警告を発すべきか、それとも選手を失格と すべきか?」といった具合だ。

 スケジュール欄では、97年の国際トーナメントとチーム戦の予定が、月ごとに見や すく載せられており、同時に各大会の96年の結果やランキングや各部門データが載っ ている。

『ITFオンライン』に大きな欠陥はないが、今年のグランドスラム大会の結果やデ 杯の2回戦の結果は載っておらず、また、ホットニュース欄では、ITFニュースや ITFプレスリリースの過去のものは載っているのに、5か月前のものが最新という 状況だ。すべてを考慮して、『ITFオンライン』は選手も一般のテニスファンも、 恩恵にあずかり、楽しむことのできる情報に富んでいるといえる。